ノーベル賞に近かった中学生

 

 

ノーベル医学生理学賞、本庶佑特別教授が受賞!のニュースと共に、がん治療薬

オプジーボの素人にもやさしい番組内の解説を見ていて、すわ!走馬灯のように

思い出したのは、ワタクシ中学校1年生のときの体育館での出来事・・・

 

それがいったい何の集まりだったのか思い出せませんが、退屈だったのでしょう

出席順が前後だった平田君が、ワタクシの後ろから「 なぁ、がんて何で出来ると

思う? オレが思うに怪我をしたらかさぶたが出来て治るやん。でも同じ場所に

怪我を繰り返したら、しまいに免疫が効かんようになって腫瘍が増殖するねん 」

 

体育館の舞台の上では先生が何か話されているのですが、平田君はやめません。

 

「 それがヒザやヒジのすり傷じゃなく、胃の内壁とかに出来るんが胃がんやん 」

 

先生が大事な話をされている最中に、こいつはいったいナニを話しているのか?

 

「 つまり、繰り返しで働かんようになった免疫に、再びカツを入れてやることが

出来たら、がんは治ると思うんやけどなぁ 」

 

テレビでオプジーボの解説を見ていて、40年以上昔の薄暗い体育館のその会話が

グルグルと突然、走馬灯のように思い出され、あの平田君はいま?

 

もしかすると平田君はそのとき、限りなくノーベル賞に近い中学生だったのでは

ないか?

 

とくに仲が良かった訳でもないけれど、出席番号が前後だった平田君。彼はいま

研究者になっているのか、病院の先生か、教授か、事務次官か・・・

 

 

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