どこの地域にも台風や、その後の雨の被害が出なければいいのですが、ちょっと
現在、島根県から広島県北部にかけて、大雨被害の情報が伝えられて心配です。
周辺の集落をつなぐ国道は現在、拡幅され、町中をバイパスする快走路となって
昔の面影はありませんが、広島駅前からバスに乗り、時間をかけて揺られながら
島根へ向かうルートは、ワタクシが幼い頃、母に連れられ、その故郷へ向かう道
として、長時間の乗車にうんざりしながら走った記憶。
16歳で学校にナイショでオートバイ免許を取得し、125ccのオフロードバイクで
アチコチ走り回ったルートの一つにその国道があり、いまならもっとローカルな
道を選ぶでしょうが当時、大きなドライブマップしか持たないワタクシはたぶん
バスも走る無難な道を選んで南下していたのでしょう。
これまた現在、市町村合併などにより町名が変わり、道路も上記バイパス整備で
様相も変化して、その後、そのルートを何度か走ったのですが、どこがその場所
だったのかまったく見当もつかなくなってしまったのですが・・・
ちょうど今日のように台風の影響で大雨が続き、周辺道路ではアチコチで冠水が
発生し、泥のような濁流が道路を横切っている場所もあります。
いま思えばそんな中を急いで移動する必要もなかったのですが、若いワタクシは
冠水を越え、越え、広島へ向かっていたその時、濁流に隠れた用水路に気付かず
スッポリ落ち込み、泥水の中で点灯しているウインカー・・・
詳細を忘れてしまっているのですが、見知らぬ集落の方々に助けられ、どこかの
お宅で風呂に入れてもらい、お隣で食事をいただき、洗濯してもらってキレイな
濡れた服を着て、小さなモータース屋のオヤジさんが、オートバイのエンジンを
開けて水を排出してくれています。
水没直後、引っ張り出してくれた方々へのお礼もそこそこに、キックスターター
を踏み込もうとしてまったく下りないソレに、アルバイト資金を注ぎ込んで地元
自転車屋さんの顔見知り月賦でオートバイを購入していた少年は愕然。
そればかりがアタマをよぎります。 若いですね。
エンジンを組み、エアクリーナーを絞って、火が入るようになったオートバイに
またがり、すでに乾ききったジーンズで、夕暮れ迫るその集落を出発します。
島根県だったか、広島県に入っていたのか、県境付近の小さな集落の多く方々に
助けていただき、きっとお礼の言葉もそこそこだっただろう16歳のワタクシ。
今回の大雨でも、もちろん全国どこにも、きっと雨に弱いだろう地形のその集落
にも、けして大きな被害が出ませんように・・・
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