一人で何ら問題は無いのですが、ワタクシ自身に興味があるので " 付添 " という
ことで、いま、この綺麗でシーンとした空間に居ます。
すでに彼女は普段着の上に術衣を羽織り、不織布のキャップ、靴を脱いで空間の
向こう側の部屋へと入って行きました。
相当に広そうな " 向こう側 " ですが、内部はどのようになっているのでしょう?
あとでアレコレ、彼女に聞いてみなくてはなりません。
しばらくすると、看護師さんに案内されて、身近な人で " 見学 " を希望する方の
専用コーナーに案内されて、小さなソファーに腰を下ろします。
右側の壁には小型の液晶モニターがあり、電源は入っていますが、まだ真っ黒な
画面には、信号未入力の記号だけが映し出されています。
目の前には、たぶんその向こうに手術室が広がる大きな窓ガラスがあるのですが
いまはまだ真っ白なスリガラス状態で、何も見えません。
すると突然、真っ白なガラスがパッと透き通り、その向こうには彼女が、すでに
手術チェアでリクライニングされ、顔を動かさないため用か何やら細いガードが
下りてきて、右目はテープ状のモノで全開状態に固定されました。
裸足で手術衣の先生が、彼女の上にアームを下ろし顕微鏡のような両眼レンズを
覗き込むと、ワタクシの横にあった液晶モニターが反応して、彼女の右目が画面
いっぱいに映し出され、ポタポタと洗浄液のようなモノが流れる眼球に迫り来る
メスがフレームの端からあらわれ、水晶体に近づきます!
本日終了、続きはまた次回。
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