南北に細い谷筋形状の立地にある集落は、すべてが止まったような夏の午後でも
サヤサヤと、やさしく風が抜けるのですが、裏返せば、寒風が吹き荒ぶ冬の日に
それは、台風並みの強風となって、あらゆるものを吹き飛ばします。
それが・・・ 増幅前の予報がすでに「 台風並みの寒風・・・ 」なんて・・・
風はイケません、風は。
覚悟と、装備と、楽しむ気持ちがあれば、雨は遊びでも、スポーツでも、それを
受け入れられるのですが、強風は・・・ それを利用する遊びやスポーツでさえ
なかなか難しくなってしまいます。
ワタクシが過去に体験した一番強い風は、どこでだったでしょうか。
台風とともに室堂に入り、浄土山を越え、一ノ越から雄山へ向かう稜線、相当に
重いザックもろとも、からだが浮き上がります。 ( 無理な山行はダメよ )
いや、標高3,060mの槍ヶ岳のテント場ではもっと吹いたか・・・
はたまた須走口から入り、七合目か八合目あたりを過ぎた深夜の富士山の小休止、
風上に背を向けエネルギー補給にと、ザックから取り出すレンガ大のカステラが
指を離れ、木の葉舞うように暗闇に消えてしまいました。
加藤文太郎よろしく、代わりにかじる煮干しに、喉が渇くこと。 ( 笑 )
仕事に学校、行事に予定、アレやコレや、どうか日々の活動の中では、吹いたり
積もったりのオオゴトが起きませんように。
と祈る、窓の外に、まだ暗い朝の雪がシンシンと降り積もっています。
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