北の空に広がる真っ黒な雲に、いまにも降り出しそうなアヤシゲな雰囲気が濃厚、
バラバラバラとオートバイの排気音にも 「雨か!」 と、ビクビクしながら。
さいわい、ついに降り出したタイミングは車での移動中だったので慌てませんが
歩道を行く自転車の学生たちは、あきらめて 「濡れて行こう」 スタイル。
濡れて行こう・・・
ギラギラ太陽が照りつける真夏のツーリング、涼を求めバイクを停めた渓流では
岸辺の岩場から飛び込み水遊びを楽しむ子供たち、あまりに楽しそうな雰囲気と
水の透明度に誘われて、思わずジーンズのまま泳いだ記憶。
再び走り出せば、服はすぐに乾いて湧き上がる入道雲。
はたまた、信州地方の山間深くに分け入ったツーリング、一日中降り続いた雨に
素手はグローブ色に染まり、安物のレインウェアを通過した雨か、汗か下着まで
びしょ濡れ状態のところに現れた、地元の方々集う温泉銭湯。
濡れた服を剥いで浸かる温泉で生き返ったカラダに、再び濡れたクツ下をはいて
走る、残した野営地までの道のり。
十代の頃は濡れて行けましたが・・・ 現在ではムリ! です。
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