いまもお元気に笑っておられるでしょう、この旅から7年も経ってしまいました。
全国各地、個人のお宅に温泉が湧いていたり、引き込んでおられる家も、意外に
多くて、おおかたのソレは温泉地にあるのですが・・・
あの県のその場所あたり、もうまったく普通の民家に温泉が湧いていると聞いて
少々遠いのですが、深夜からバイクで出発してのソロツーリングで向かいます。
西へ向かう高速道路で夜が明け、まずは約25分に一度、山裾で豪快に湧き上がる
間欠泉を引いた、茶色く濁る濃厚温泉で夜走りの汗を流し、林道を抜けて、歴史
ある温泉地を2ヶ所、石畳に風情が漂う素敵な町並み。
日本海に面した宿で初夏の活イカ料理を堪能した翌日、さて個人温泉を探します。
もうまったく普通の民家、「こんにちわ~、こちらに温泉が湧いていると伺って
もしよろしければ入らせていただけないかと」 「まぁ! どうぞ、どうぞ」
おばあちゃんに優しく迎え入れてもらい、お茶をいただきながら温泉にまつわる
お話を伺い、さて湯船へ。
わぉ、これが普通のお宅のお風呂!? 析出物が固化し厚い層を形成しています。
ゆっくり浸からせていただき、とても言葉では足りないお礼を伝え、お宅を後に
あの優しいおばあちゃんは、いまもお元気に笑っておられるでしょう。
その後、山麓の温泉地の共同湯、川の中に湧く混浴露天風呂、とハシゴしながら
最後に駅舎の蕎麦屋で締めたツーリング。
個人温泉て本当にあるんですね。 「ありがとうございました!」
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