古民家は地面と固定されず、柱が束石から揺れ落ちることで本体の壊滅的な
崩壊から免れようという考え方で建っています。
インフラ (水道、トイレ等) が母屋に複雑に固定されず、家が倒れても労働力で
元に戻そう、という時代のものでしょう。
これを今の時代に沿ってリフォームする際の補強の考え方は相当に難しいです。
ウチの場合、束石の古民家様の家に、布基礎の昭和の住宅を建て増している、
という造りで、古民家側は一旦壁を落として柱だけにし、立ちから補修したので
その際、プロの方に筋交いを入れてもらい、接合部は金具で補強し、柱と柱は
構造合板で繋いで固める方向でリフォームしました。
なので地面側も湿気、防虫対策と基礎を固めるために10cm厚で生コンをベタで
流し、柱の足元をしっかり固定しています。
布基礎側も地面を掘り下げ、すべての空間に生コンを流して突っ張り合うように
固めたので、少なくとも基礎がコケることは無いでしょうし、地中を伝って湿気や
虫が侵入することも無くなりました。
ただ、快適にはなりましたが、地震に強くなったかは具体的には分かりません。
ここまで手を掛けたものが崩れたとしたら残念でなりませんが、大切なのは命、
忘れてはならない教訓と、日々の心構えと備えの大切さを胸に刻みます。
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