兵庫県、国道9号線を西へ湯村温泉を過ぎ、県道47号線を北上すると、
川向こう右手に見えてきます。
今夏、知らずに訪ねたのですが、新しい浴場が建設中で、街の名前にも
なっている、大きな釜を据えた昔ながらの公衆浴場は、あと3日で
営業を終えるところでした。
夏のはじめの平日、ひっそりと静まりかえった、その日のことを
いつもとは違うタッチで紹介します。
これは、毎日更新している 「マスターの独り言」 2005.6.29 版を
転載したものです。
その小さな街に着いて、狭い路地を何度か曲がると、
奥まった一角に 「公衆浴場」 と書かれた建物がありました。

まだ6月下旬だというのに、降りしきる陽射しは真夏のそれで、
蝉時雨が聞こえてきそうな午後でした。
誰も居ないのかと錯覚してしまうような静寂の中、
建物に入った途端に女性に声を掛けられ驚きました。
「内湯は熱いから水入れたらいいよ。 外はいい温度かなぁ」
カタカタと音を立てる扇風機の横で服を脱ぎ、引き戸を開けると
緑褐色の綺麗な湯が木枠の湯舟から溢れています。
そして小さなくぐり戸の向こうには、素敵な露天風呂が・・・
帰り際に、あと3日で、この公衆浴場が閉鎖され、最新の
日帰り温泉施設に取って代わることを聞いて、残念で惜しい思いと
今日ここへ足を向けた偶然に感謝しました。
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